その売上、計上タイミング合ってる?|広告運用の月額フィー・成果報酬・初期費を税理士が解説

監修税理士 小澤哲二

監修:税理士法人小澤事務所 京都事務所 代表税理士 小澤 哲二(認定経営革新等支援機関/freee認定アドバイザー5つ星(最高ランク))
最終更新日:令和8年8月9日

「初期構築費や成果報酬、いつの売上にすればいい?」「媒体費と手数料、請求はどう分ける?」——広告運用代行の会計で、立替の次にブレやすいのが運用手数料・成果報酬の売上計上のタイミングと、媒体費・外注費との区分です。ここを整えると、月次の数字が安定し、決算またぎの案件でも慌てません。京都でWeb・広告運用業を支援する税理士が解説します。

こんな方に読んでほしい記事です

  • 月額フィー・成果報酬・初期構築費など、料金体系が複数ある
  • 請求書で媒体費・手数料・外注費が混ざっている
  • 決算をまたぐ運用案件・前受けの扱いが不安
【結論】 運用手数料は役務を提供した期間に応じて、成果報酬は成果が確定した時、初期構築費は構築(役務)が完了した時に売上計上します。前受けした分は前受金、立て替えた広告費は立替金——請求書で区分しておくと、売上も消費税もブレません。

① 料金タイプ別・売上計上のタイミング

  • 月額運用フィー:その月の運用という役務に対応。月ごとに売上計上。前月末に前受けしたら前受金→当月に振替。
  • 成果報酬(CV・売上連動):成果が確定した時に計上。翌月に金額が固まるなら、その確定時点で。
  • 初期構築費(アカウント設計・LP初期設定):着手金で受け取っても、構築が完了して初めて売上。完了前に決算を迎えたら前受金。
  • 年間契約・数ヶ月分の一括前受け:受け取っても、役務を提供した月ごとに按分して売上に。

② 「媒体費・手数料・外注費」を請求で分ける

1枚の請求書に媒体費・運用手数料・制作外注費が混ざると、どこまでが自社の売上かが曖昧になり、消費税や立替金処理を誤ります。次の3つは明細を分けましょう。

  • 媒体費:立替金/預り金として区分(純額処理なら売上に含めない)。広告費の立替・預り金と消費税の記事で詳しく解説。
  • 運用手数料:自社の売上。役務提供の期間に対応。
  • 制作・クリエイティブ外注費:外注先への支払い。インボイス登録の有無で消費税の控除が変わる。

③ 外注(デザイン・LP制作・動画)のインボイス

クリエイティブを外注する場合、相手がインボイス登録しているかで差し引ける消費税が変わります。個人のデザイナー・動画クリエイターは未登録のことも多く、当面は経過措置で一部だけ控除できます(段階的に縮小し2031年9月末で終了)。イラスト・原稿・撮影などは源泉徴収が必要な場合もあり、給与か外注費かの実態にも注意します。

④ 決算またぎ・解約時の注意

運用は継続的な役務なので、決算月をまたぐ月次フィーは当期・翌期に正しく分けます。中途解約の返金や、成果報酬の未確定分も、計上時期がずれると利益・税額がぶれます。月次できちんと締めておくと、決算が一気に楽になります。

⑤ よくある質問

Q. 3ヶ月分まとめて前受けしました。全額その月の売上?

いいえ。受け取った時は前受金で、運用した月ごとに1ヶ月分ずつ売上へ振り替えます。決算をまたぐときは特に重要です。

Q. 成果報酬は翌月に金額が決まります。いつ計上?

金額が確定した時点で計上します。決算直前の未確定分は、確定見込みで整理することもあるのでご相談ください。

Q. 媒体費と手数料を1本の請求にしても大丈夫?

明細で分けるのが安全です。混ぜると売上規模・消費税・立替金処理を誤りやすくなります。請求書のひな型づくりからお手伝いできます。

京都で20年、Web・広告運用・クリエイティブ業を含む多業種で累計6,000件超の相談実績。freee認定アドバイザー★5つ(最高ランク)で、月次フィー・成果報酬・初期構築費の売上計上、媒体費・外注の区分をクラウド会計でスッキリ整えます。認定経営革新等支援機関です。
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