受託の動画・映像はいつ売上に?|検収基準・着手金・編集外注のインボイスを税理士が解説【完全ガイド】
監修税理士 小澤哲二

「受託の動画・映像・撮影、売上っていつ計上? 編集の外注のインボイスは?」——動画・映像制作、フォトグラファー、写真・映像スタジオの方へ。
受託の動画・映像制作は、企画・撮影・編集・納品と工程が長く、案件が決算期をまたぐことも珍しくありません。売上を計上する時期を間違えると利益と税額がぶれ、編集・レタッチの外注が多いとインボイスで消費税の負担も変わります。この記事では、京都で動画・映像・写真業を数多く支援する税理士が、受託の売上計上と外注のインボイスを3分で解説します。
- 受託の動画・映像・撮影をしている
- 着手金を先に受け取る/決算期をまたぐ案件がある
- 編集・レタッチ・撮影アシスタントに外注している
受託の売上は「いつ」計上する?
受託の動画・映像制作・撮影は「役務の提供」。売上は、原則成果物を納品し、相手の検収が完了した時点で計上します(検収基準)。撮影が終わっても、編集・納品が済んでいなければ、まだ売上ではないのが基本です。
着手金・中間金は「前受金」
契約時・撮影前に受け取る着手金・中間金は、前受金(負債)で処理し、納品・検収した時に売上へ振り替えます。「受け取った月に全部売上」にすると、その期の利益がふくらみ税金を払い過ぎます。
なぜ「期またぎ案件」が危険なのか?
たとえば3月決算で、3月に撮影・翌期4月に納品/検収の案件。これを誤って当期に売上計上すると当期の税金が増え、逆に当期検収済みなのに翌期へ回すと売上の繰り延べとして否認・追徴の対象に。検収がいつ完了したかで計上する期が決まります。
外注(編集・レタッチ・撮影)のインボイス
編集・カラーグレーディング・レタッチ・撮影アシスタントへの外注先がインボイス未登録(免税)だと、あなた(課税事業者)が払った消費税を全額は控除できません。経過措置で割合は年々ゆるやかに下がります。
| 期間 | 未登録先への支払いで控除できる割合 |
|---|---|
| 〜2026年9月30日 | 80% |
| 2026年10月1日〜2028年9月30日 | 70% |
| 2028年10月1日〜2030年9月30日 | 50% |
| 2030年10月1日〜2031年9月30日 | 30% |
| 2031年10月1日〜 | 控除できない |
※あなた自身が簡易課税・2割特例なら、相手の登録有無を気にしなくてよい場合もあります。
常駐アシスタントは「給与か外注費か」に注意
専属的に、時間・作業を管理して働いてもらうアシスタントへの支払いは、実態が“給与”と判断されることがあります。その場合、源泉徴収・社会保険・消費税の扱いが変わり、外注費処理だと否認・追徴のリスクに。独立して業務を請け負う外注ほど、外注費として認められやすくなります。
正しくやるための3ステップ
① 「検収基準」で売上の計上ルールを固める
納品・検収時に売上、着手金は前受金。毎回同じ処理でぶれをなくします。
② 検収の証拠と前受金を残す
検収日が分かる書類(検収メール等)を保存し、期またぎ案件は特に完了時期を明確にします。
③ freeeで案件別・前受・外注区分を管理する
案件ごとの売上・前受金・外注費(登録有無)をfreeeで管理すれば、計上ミスを防ぎ、控除計算も整います。
よくある質問
Q. 着手金をもらった月に売上にしていい?
原則ダメです。納品・検収が完了していないので前受金。検収時に売上へ振り替えます。
Q. 撮影は終わったが編集がまだ。売上は?
納品・検収が完了していなければ、原則まだ売上ではありません。決算をまたぐ案件は特に注意します。
Q. 編集の外注が未登録です。取引はやめるべき?
やめる必要はありません。経過措置の範囲で控除しつつ、単価・区分・自社の課税方式で無理なく調整します。
期またぎ案件・着手金・編集外注のインボイスを、あなたの実際の案件で具体的に整理します。freeeで気楽に、でもチームで本気で支える。訪問なし(来所もオンラインもOK)で全国対応です。
お電話:075-600-0244(受付 9:00〜17:00/平日)
※本記事は一般的な解説です。売上計上・前受金・インボイスの扱いは契約・取引の実態や最新の税制により異なります。実際の判断は無料相談でご確認ください。



