カウンセラー・コーチの役員報酬はいくらが正解?|資格・研修の経費と社宅・共済を税理士が解説
監修税理士 小澤哲二

「役員報酬、いくらに設定すれば手取りが一番残る?」「相談業の経費、どこまで落としていい?」——法人化したカウンセラー・コーチにとって、役員報酬の決め方は節税の“最大の設計図”です。会社と個人のトータルで税金・社会保険が最小になる金額を、期首に決めておく必要があります。あわせて、相談業ならではの経費(資格・研修・スーパービジョン・オンライン環境)の線引きも整理します。京都で相談業・オンラインサービス業を支援する税理士が解説します。
- 法人化した(する予定)で役員報酬をいくらにするか迷っている
- 相談・コーチング料は高粗利。税金・社保をできるだけ抑えたい
- 資格・研修・スーパービジョン・自宅オンライン環境の経費に不安がある
① 役員報酬は「期首3ヶ月以内」に決める
- 高すぎる報酬 → 個人の所得税・社会保険が重くなる。
- 低すぎる報酬 → 会社に利益が残り法人税が増える/生活資金が不足。
- 会社+個人のトータルで税・社保が最小になる金額が正解。利益が高粗利で読める相談業は、この設計効果が大きい。
② 手残りを増やす“3種の神器”
役員社宅
自宅を会社契約の“役員社宅”にすると、家賃の一定割合を会社の経費にできるケースがあります。自宅でオンライン相談することの多いカウンセラー・コーチと相性がよく、年間数十万円の差になることも(要件・計算あり)。
出張旅費規程(日当)
研修・登壇・出張の多い相談業。規程を整えれば“日当”を非課税で受け取れ、会社は経費・個人は手取り増になります。
小規模企業共済・iDeCo・退職金
掛金が所得控除になり、将来は退職金として税制上有利に受け取れます。役員退職金は法人保険なども組み合わせて設計します。
③ 相談業の経費、どこまでOK?
- ◎ 落ちやすい:継続研修・勉強会・スーパービジョン費、専門書・教材、オンライン会議ツール・予約/決済システム・HP、PC・マイク・カメラ・照明、協会の年会費・更新料、セッション用のレンタルスペース代。
- △ 按分・要注意:自宅兼オフィスの家賃・水道光熱費・通信費(事業割合で按分)、業務用スマホ、車両(業務使用割合)。
- × 落ちにくい:純粋な私的飲食・私的旅行、家族分の生活費、新たな資格の取得費用(内容により判断・自己研鑽の範囲は認められにくいことがある)。
高額な機材(10万円以上)は減価償却が原則ですが、中小企業なら少額減価償却資産の特例で一括経費にできます。この特例の上限は令和8年4月以降に取得した資産から「40万円未満」に引き上げられました(それ以前の取得は30万円未満。いずれも年間合計300万円まで)。買うタイミングと利益を見て設計しましょう。
④ よくある質問
Q. 役員報酬は毎月同額でないとダメ?
はい、原則は毎月同額(定期同額給与)です。期首から3ヶ月以内に決め、その後1年は変えないのが基本。利益連動の賞与は事前届出など別のルールがあります。
Q. 資格の取得費用や研修費は経費にできますか?
事業に必要な継続研修・スーパービジョン・教材は経費にできます。ただし「新たな資格の取得費用」は認められにくい場合があり、内容により判断が分かれます。
Q. 自宅でオンライン相談。家賃や通信費は経費?
個人事業なら事業割合で按分、法人なら役員社宅の仕組みが使えます。オンライン中心の相談業は在宅比率が高く、効果が出やすい論点です。
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※本記事は一般的な解説です。個別の判断は最新の税制改正・個社の状況により異なります。実際の判断は無料相談でご確認ください。



